歯の豆知識

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オフィスホワイトニングVSホームホワイトニング 〜あなたはどちらを選びますか?〜

こんにちは。長野フォレスト歯科の添野です。

最近は、連日のように最高気温が更新され、危険な暑さが続きますね。

梅雨が明けたらどうなってしまうんだろう?と心配になってしまいます…

鏡を見てご自身の歯が前より黄ばんでいると感じたことはありませんか?
歯は加齢や食生活などの生活習慣で、少しずつ黄ばんできてしまいます…

しかし結婚式や面接など、大切なイベントは、白い歯で迎えたいですよね。「歯を白くしたいな〜」と思ったとき、皆さんだったら何をしますか?

多くの方が「ホワイトニングをしたい!」と考えると思います。

また白い歯は健康的で好印象を与えやすいことから、年齢や性別を問わず、歯を白くしたいという方は増えています。

健康的な歯の白さをつくるホワイトニング。ホワイトニングには大きく分けて歯医者で行う「オフィスホワイトニング」と自宅で行う「ホームホワイトニング」の2種類があります。

それぞれに特徴があるため、「どちらが自分に合うの?」と迷ってしまう方も少なくないと思います。

今回は、オフィスとホームどちらがよいのか悩まれている方へ、その効果や期間について解説します。

歯科のホワイトニングでは、過酸化水素が含まれている専用の薬剤を使用して、歯の黄ばみの原因となる色素を分解して歯を白くします。
方法はひとつではなく、オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングのどちらかを、ご自身のライフスタイルに合わせてお選びいただきます。

また、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを合わせて行うデュアルホワイトニングという選択肢もありますので、どの方法を選ぶか一緒に考えてみましょう。

☆オフィスホワイトニングとは

「オフィスホワイトニング」とは歯医者さんで歯科医師や歯科衛生士の手で施術を行うホワイトニングです。有資格者が行うため薬機法で制限されている高濃度の薬剤を使用することができます。
そのため、歯が白くなるスピードはホームホワイトニングよりも早いといえます。

オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニング法です。歯の表面に歯に付着した色素を分解する薬剤を塗り、ホワイトニングの施術専用の特殊な光を当てて、薬剤の効果を促進させて歯の色素を分解します。

オフィスホワイトニングに使用する薬剤は「過酸化水素」を主成分とするものです。高濃度の薬剤を使用するため、一般の方は取り扱いができません。高濃度の薬剤を使用したプロによるケアを受けられることがオフィスホワイトニングの特徴です。

☆オフィスホワイトニングのメリット

・1回の施術でも効果を実感しやすい
・手間がかからない
・ムラなくキレイな仕上がりになる

オフィスホワイトニングは過酸化水素の濃度が高い薬剤を使用するため、1回の施術でもしっかりと歯を白くできます。
ホームホワイトニングの場合は過酸化水素の濃度が低い薬剤を使用するので、効果を実感できるまで2週間程かかりますが、オフィスホワイトニングなら一気に白くすることが可能です。
大切なイベントまでに時間がない方、短期間で白くしたい方にオフィスホワイトニングは適しています。
また、オフィスホワイトニングなら、歯科医院に行けば施術は全てやってもらえるので、手間がかからず、手軽に白い歯を手に入れることができます。安全に安心してホワイトニングができます。
自分で施術するホワイトニングの場合、施術に慣れていないために白さにムラができる場合があります。
一方、オフィスホワイトニングは、プロである歯科医師や歯科衛生士に施術してもらえるので、白さにムラが出る心配はほとんどありません。また、施術中に痛みなどの不測の事態が起きたとしても、すぐに適切な処置を受けられる点もメリットです。

☆オフィスホワイトニングのデメリット

・自由診療(全額自己負担)のため、ホームホワイトニングやセルフホワイトニングと比べて費用が高くなることが多いです。

・使用するホワイトニング剤の濃度が高いため、人によってはしみるといった症状が一時的に出ることがあります。

・事前にむし歯の治療や歯石の除去を済ませなければならないことがあるため、希望するタイミングで施術を受けられないことがあります。

・短期間で白い歯を手に入れられるが、後戻り(元の色に戻ってしまうことです。)も早い場合があります。

・オフィスホワイトニングでは薬剤を歯に塗布する際に、奥歯は粘膜に近くライトの光が届かないことから、施術の対象から外れることが多いです。

☆ホームホワイトニングとは

「ホームホワイトニング」は、歯科医院に何度も通わずに自宅で行うセルフタイプのホワイトニング法です。もちろん自宅以外でも、道具と材料があればどこでも行うことが可能です。
まずは、歯科医院でマウスピースを作成。後日仕上がったマウスピースの中に薬剤を注入し、一定時間装着することで歯の黄ばみを分解します。使用する薬剤は「過酸化尿素」を主成分とした、ご自身でも取り扱いやすい低濃度タイプです。自分のタイミングで歯を白くすることができるという点が特徴です。

☆ホームホワイトニングのメリット

・後戻りが起きにくい
・低濃度の薬剤で安全性が高い
・好きな時に自分のタイミングで行える
・オフィスホワイトニングより安価なことが多い

一度歯科医院でマウスピースの作成と薬剤の処方を受ければ、自分のタイミングでいつでもできることがメリットです。そのため仕事などが忙しくて歯医者さんに通えないという方やテレビを見ながらやお風呂に入りながらなど、リラックスした状態で行えるのが特徴です。
何度も通院する必要がないので、お仕事などが忙しくて通院時間を確保できない方に適しています。

また、オフィスホワイトニングと比べて色素の分解が細かく、また時間をかけて薬剤を浸透させていくため、色戻りまでの期間が長い(=色持ちが良い)と言う点がメリットの1つです。ゆっくり時間を掛けて白くすることで、歯の表面荒れも抑えることができ、透明感のある自然な仕上がりになります。
また、ホワイトニング自体が、自費治療になるので医院によって差はありますが、オフィスホワイト比べて比較的安価な場合が多いです。
長期的に考えても、マウスピースを作った後は薬剤を買うだけです。

白さを実感できるまで時間がかかりますが、そのぶん理想の歯の白さまでコントロールも可能です。ホワイトニング剤を追加で購入することもできます。

☆ホームホワイトニングのデメリット

・マウスピースの装着時間は1日1回30分から長いもので就寝中ずっとなど様々ですが、(メーカーや薬剤タイプ、濃度により1度の装着時間が異なります。)白さに満足するまでは毎日使用することが勧められており、患者さんが自ら管理しなければならないことが多く自分で行うのが面倒な人には厳しいかもしれません。
・ホームホワイトニングをした直後は飲食物の色を吸収しやすい時間があり、白以外の色の付いた飲食物・タバコなどは数十分から数時間我慢する必要(飲食制限)があります。
・歯科医師の手を使わず個人で使用ができるよう低濃度の薬剤を使用するため、オフィスホワイトニングに比べると1回の装着時間が長く、白くなるまでにかかる期間も長くなる傾向にあります。

☆デュアルホワイトニングとは

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせて行うデュアルホワイトニングは、双方のメリットを実感していただけるホワイトニングです。
即効性と持続性があるので、どちらかのホワイトニングだけでは、十分な効果を実感できなかった方にもおすすめです。

しかしながら、2つのホワイトニングを兼用するため、費用面での負担は大きくなる傾向にあります。
また、使用する薬剤も必然的に多くなるため、一時的に知覚過敏の症状が出る方もいらっしゃいます。

※ホワイトニングは保険適用外の施術のため、歯科医院ごとに費用が設定されています。使用する機材や薬剤、歯の本数、地域によっても費用に違いがあるため、気になる方は歯科医院に確認しましょう。
ホワイトニングの薬剤は色々あり、使用するホワイトニングの薬剤によって痛みやしみ方も様々ですが、一般的にホームホワイトニングよりもオフィスホワイトニングの方が痛みやしみはでやすいです。

白くなるスピード:オフィスホワイトニング>ホームホワイトニング
自然な白さ・ツヤ:ホームホワイトニング>オフィスホワイトニング
1回の価格:ホームホワイトニング>オフィスホワイトニング

2つのホワイトニングの特徴を説明していきましたが、具体的にはどのような違いがあるのか?

それぞれ項目別に比較していきます。

★ホームホワイトニングとオフィスホワイトニング、どちらが効果的?

どちらがより効果的であるかは期間と目的にもよって答えの分かれるところです。最終的に満足できる白さになるまで「続けることができるか」という点も重要です。
「早く白く、そして白さを長持ちさせたい!」という場合、「デュアルホワイトニング」という方法がもっとも効果的です。デュアルホワイトニングは、ホームホワイトニングとオフィスホワイトニングを組み合わせたもので、両方のホワイトニングのメリット・デメリットがあります。
自然な白さで色が戻りにくいというホームホワイトニングのメリットと短期間で効果が期待できるオフィスホワイトニングメリットの両方を得ることができる反面、2つのホワイトニングを併用する金銭コスト、ホワイトニング期間中の知覚過敏(ホームホワイトニングに比べ、オフィスホワイトニングの方が歯牙に対する負担は大きいため、痛みやしみるといった症状が出やすくなります。)が起こりやすくなるデメリットなどもあります。

★ホワイトニングの違いを比較

・歯の白さを実感できるまでの時間

オフィスホワイトニング・ホームホワイトニングともに、歯の表面の着色を落とし内部にある着色有機質を分解することで歯を白くしていきます。
一般的なオフィスホワイトニングではこれに加えて、表面の構造を変化(表面荒れ)させることで光の乱反射を起こし、内部の色を透けにくくする『マスキング効果』が加わります。このマスキング効果がホームホワイトニングでは起こらない分、同じ白さになるまでの回数(期間)がかかってきます。

[オフィスホワイトニング]

オフィスホワイトニングは高濃度の薬剤を使用します。さらに、特殊なライトで薬剤の成分を活性化させるため、即時に効果を実感できるという特徴があります。

1回の処置でも歯の白さを感じられますが、数回を重ねることで、より効果を体感できます。

[ホームホワイトニング]

一方のホームホワイトニングは効果を感じるまで1~2週間ほど時間がかかります。(1日2時間程度、毎日継続した場合)

なぜなら、ホームホワイトニングに使用する薬剤は、一般の方も使用できるように濃度が低く設定されているからです。

オフィスホワイトニングと比べて即効性に欠けますが、時間をかけて歯の内側からゆっくりと歯を白く変化させていきます。
また多忙等で通院が困難な方もご自身のタイミングで行うことができます。
ただ、ホワイトニング専用のトレーを作成する必要があり、作成後にむし歯などにより、お口の環境が大きく変わった場合は、再度作成をし直さなければいけない場合があります。

・ホワイトニング効果の持続性

個人差はありますが、一般的にホームホワイトニングの方が歯の白さが長持ちします。ホームホワイトニングは、じっくりと時間をかけて歯の内側から黄ばみを分解するため、後戻りの時間も緩やかです。

一方のオフィスホワイトニングは短時間で効果が出るホワイトニング法です。歯の内部まで薬剤が浸透しづらいため、ホームホワイトニングと比較して後戻りの時間は早いとされています。

オフィスホワイトニングは、歯医者で1回の施術で一気に白くするため、後戻りが早いです。
対してホームホワイトニングは、時間をかけてじっくり白くしていくため、効果が長続きしやすいのが特徴です。

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングでは、白さを実感できるまでの時間や持続期間などにも違いがあります。
白くしたいご予定やご希望の白さなども考慮して、お選びください。

★ホワイトニングの注意点

ホワイトニングは「歯」の着色有機質を分解・漂白しますので、被せ物や詰め物自体は漂白することができません。他にも、歯の神経が死んでいる場合や神経の治療をしたことがある歯も白くなりにくいです。このような歯については、ホワイトニングではなく被せ物やなどをすることで白く見せる方法があります。

★ホワイトニング効果を長持ちさせるには

せっかくホワイトニングをしてもすぐに着色するのであればちょっと考えてしまいますよね。
ホワイトニング後にどう対処するかも『白さの続く期間』を左右する重要なポイントになります。ホワイトニング後は、飲食後のケアも意識すると効果をより長持ちさせることができます。

特に着色成分の含まれる飲食物・嗜好品に注意です。
ステイン(=着色汚れ)の原因となる飲食物といえば、コーヒー・お茶・ワインなどが思い浮かぶ方が多いのではないでしょうか。他にも、色の強い食べ物や飲み物は着色成分が多く含まれています。
これらのものを摂取した後、汚れがこびりつく前にすぐに落とすことが『色戻りの防止』に有効です。飲食の直後や、タバコを吸った後などにもお水で口をゆすぐ習慣をつけましょう。

★白さの持続期間

白さを持続させたい方は、ホームホワイトニングがおすすめです。
ホームホワイトニングは時間をかけてゆっくりと薬剤を浸透させるので、白さが長持ちします。
また、オーダーメイドのマウスピースを使用するので、歯全体に均一に薬剤が行きわたり、オフィスホワイトニングでは光が届かないため白くなりにくい奥歯まで、白くすることが可能です。
個人差はありますが、1〜2年は白さが持続するとされています。

一方、オフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤と光の効果で歯の外側を一気に白くするので、白さが元に戻るのも早くなる傾向にあり、一般的に3〜10ヶ月ほどで効果がなくなるとされています。
どちらのホワイトニングも、効果が薄れてきた頃に、追加でホワイトニングすれば白さを維持することが可能です。

★白さの仕上がり

よりナチュラルな仕上がりをご希望される場合は、ホームホワイトニングをおすすめしています。
ホームホワイトニングはゆっくりと時間をかけて歯を白くするので、白さの調節がしやすいのが特徴です。
理想の白さになるまでホワイトニングを続けることができるので、自分らしい白さを追求したい方に、適しています。

また、歯が元の色に戻り始めたときに、薬剤を追加購入するだけで、ホワイトニングを追加で行えるのもホームホワイトニングのメリットです。
オフィスホワイトニングは、素早く白くなるのがメリットではありますが、急に白くなることで、思っていた以上に白くなったと感じる方や人工的な白さだと感じる方もいらっしゃいます。

ホームホワイトニングで使用する薬剤の過酸化尿素は酸化することで、過酸化水素という物質に変わっていきます。過酸化水素は、オキシドールという消毒薬でよく知られている薬剤です。
この過酸化尿素は、金属イオン、熱、光、また唾液中に含まれるカタラーゼ(過酸化水素を酸素と水に分解する酵素)などによって、口腔内で水と酸素に分解され、同時にフリーラジカルという活性酸素を発生させます。この分解時に発生するフリーラジカルが有機質である歯の着色汚れを無色透明に分解します。

歯の内部に浸透していきながら、過酸化水素に変化することで、内側から歯を白くしていきます。酸化尿素は歯に塗ってもすぐに効果を発揮することはありません。しかし、内側から歯を白くしていくので、効果が長持ちするというメリットがあります。

一方、オフィスホワイトニングでは塗った表面から白くする過酸化水素を使用します。

上記の過酸化尿素の説明であったように、過酸化水素はフリーラジカルを作り出して歯を漂白します。オフィスホワイトニングでは過酸化水素を使っていますので、過酸化尿素のように酸化して過酸化水素に変化するという工程を必要としていません。
このため、過酸化水素は過酸化尿素と違って、歯に塗った表面からすぐに歯を漂白していきます。
なので、効果が発現するのが、とても速いというメリットがあるんです。

★ホワイトニング効果が出ない場合

ホワイトニングの効果に関しては、病気や生まれつきなどの個人差によっても大きく違ってきます。また、被せ物やつめ物が多い人、歯の神経を抜いてしまった人、テトラサイクリンによって歯が変色してしまっている方、金属によって変色してしまっている方に関してはホワイトニングの効果を期待することが難しいです。また、歯のエナメル質が薄くなってしまい歯の黄ばみが目立つようになってしまった方や加齢により歯が黄色くなってしまっている方に関しては個人差や改善方法はありますが、ホワイトニングの効果を十分に期待できないことが多くなってしまいます。
費用などもかかってしまうので、まずホワイトニングをおこなうまえにホワイトニングの効果が十分に期待できる状態なのかを事前にご相談しましょう。

ホワイトニングは「歯」の着色有機質を分解・漂白しますので、被せ物や詰め物自体は漂白することができません。他にも、歯の神経が死んでいる場合や神経の治療をしたことがある歯も白くなりにくいです。このような歯については、ホワイトニングではなく被せ物や、歯の内部に直接薬剤を中に注入し漂白していくウォーキングブリーチをすることで白く見せる方法があります。

☆ウォーキングブリーチとは

歯の神経が死んでしまった歯は、内部の血液やコラーゲンの体積などで色素沈着が起こることがあります。
そういった沈着が歯の表面から透けて見えることによって、「歯が変色した」と感じるようになります。

通常のホワイトニングは歯の表面に働きかける処置のため、歯の内側が変色している神経がない歯には効き目がありません。

セラミッククラウンの場合は被せ物をするためにご自身の歯を大きく削る必要がありますが、ウォーキングブリーチは、治療する歯の裏に小さな穴を開け、神経が入っていた歯髄腔というスペースにホワイトニングの薬剤を入れます。内部から漂白し、治療後プラスチックで塞ぐだけで済むので、歯へのダメージが少なくなります。定期的に歯医者さんに通院し、ホワイトニング剤を交換することで少しずつ漂白をしていきます。

治療には時間を要するため、薬剤をいれた状態で一定期間生活をしていただきます。歩いている間にも漂白が行われていることから「ウォーキングブリーチ」と言う名前になったそうです。

そのため、歯の表面を傷つけたり歯を削ったりせずに、白くしたい歯のみに効果を発揮できることがメリットです。

★ホワイトニングの効果を下げてしまうこと

食後に、歯をしっかり磨かないとプラークが溜まってしまい、その後歯石へと変わってしまいます。その歯石が、口腔内にある状態でホワイトニングをおこなってもホワイトニングで使用する薬剤が歯に浸透しにくくなってしまいホワイトニングの効果を下げてしまいます。ホワイトニングをおこなう前には、普段からしっかり歯磨きをしておく必要があります。
しかし、歯磨き粉に含まれている研磨剤によって歯を傷つけてしまい、その傷から歯石になる可能性がありますので、ホワイトニングをおこなう前は研磨剤の含んでいない歯磨き粉でしっかり歯磨きをおこなっていくことをおすすめします。また、普段の歯磨きでは取ることのできない汚れや歯石に関しては、歯科医院のクリーニングによって落としことができます。歯科医院のクリーニングをしっかり行うことで、口腔内に汚れがない状態でホワイトニングが行え、薬剤が浸透しやすくなりよりホワイトニングの効果をより一層高めることができます。

★ホワイトニングを避けた方がいい方

・無カタラーゼ症の方

無カタラーゼ症の方は、ホワイトニングの薬剤に含まれる過酸化水素を分解する酵素を持っていないため、万が一薬剤を飲み込んでしまったときに、薬剤に含まれる過酸化水素を分解することができないため、体内に蓄積されてしまいます。過酸化水素が分解されず体内に蓄積されることで、進行性口腔壊死などの危険な疾患を招いてしまうことがあるため、無カタラーゼ症の方はホワイトニングの治療はできません。

・口腔内の状態が悪い方

むし歯や歯周病の治療中の方に関しては、ホワイトニングの薬剤が治療中のむし歯や歯周病の患部に仮についてしまった場合、むし歯や歯周病の症状が現在よりもさらに悪化してしまう可能性があるため、避けるべきだと考えられます。ただ、オフィスホワイトニングでは、歯科医や衛生士が行うためむし歯や歯周病の疾患部分を避けてホワイトニングをおこなうことも不可能ではありませんが、完治するまで避ける方が良いかと思います。

・妊娠中もしくは授乳中である方

妊娠中や授乳中の場合は、影響を及ぼす可能性があります。何か問題が起こったという例は、今のところ確認されていません。 しかし、薬剤や施術方法が確実に安全であるという裏付けがないことも事実です。 安全であると言い切れないことから、ホワイトニングをされる際は、卒乳後とお考えください。
基本的には心配ありませんが、妊娠中の方や授乳中の方の場合は、万が一に備えホワイトニングは控えることをおすすめします。

・子ども

永久歯が全て生え揃っていない、もしくはまだ乳歯と永久歯が混合している混合歯列期のお子様には、歯の成長を妨げる可能性があります。

・エナメル質形成不全症・象牙質形成不全症の人

エナメル質とは、歯の表面を覆っている半透明の組織です。 象牙質とは、エナメル質の下にある層で、歯の主体となっている組織のことです。 象牙質は、その人の歯の基本となる色を決める組織でもあります。 エナメル質形成不全症とは、何らかの原因によってエナメル質が十分に成長していない状態を指します。 同じく、象牙質形成不全症とは、象牙質の成長が不十分な状態をいいます。 こうした人がオフィスホワイトニングを受けると、ホワイトニング効果が期待できなかったり、歯の神経が刺激を受け強い痛みを感じるといったリスクがあります。 自分がエナメル質形成不全症や象牙質形成不全症かどうか分からない人は、歯科医院で診てもらいましょう。 また、エナメル質にひびが入っているという人も、ホワイトニング剤の影響で歯全体を傷めてしまうことがあるため、避けた方が良いとされています。

 

歯の色が気になるという場合、実は表面の着色だけが原因になっていることもあります。そのような場合には、歯科医院で行う歯のクリーニングを行うだけでも歯の白さが蘇り、ホワイトニングが必ずしも必要ない場合もあります。

また歯を白くしたい一心でゴシゴシと強く磨くのは、歯の表面を傷つけることになり逆効果ですので、避けましょう。
歯を白くしてみたいという方は、まずはお気軽にご相談ください。

ホワイトニングのご希望がある場合は、まず患者さんのお悩みや理想の白さをお伺いした上で、シェードガイド(歯の色見本)や鏡を使いながら、患者さんの歯の色味と、理想とする歯の白さを確認します。
オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニング、それぞれの特徴・注意点・費用などをご説明しますので、どのホワイトニングを行うか一緒に考えましょう!
オフィスホワイトニングの場合、施術前には、歯の写真を撮り、色味を記録に残しますので、ホワイトニングでどれくらい歯が白くなったかをご確認いただけます。

また、白さをより長く維持していただくために、ホワイトニング後に気を付けていただきたいことや、お口のケアについてのアドバイスも行います。
ホワイトニングにより白くなった歯は時間の経過とともにまた色がついてきます。これを後戻りといいます。後戻りの程度は患者さんのもともとの歯の状態や食習慣、唾液の成分や量などによって個人差があります。

オフィスホワイトニングもホームホワイトニングもそれぞれ、メリットとデメリットがありますが、ご自身のご希望・ライフスタイルに合わせて選んでいくことをおすすめします。
当院ではどちらも取り扱っていますので、不安なこと、気になること、自分にはどちらがいいのかなど、いつでお気軽にご相談ください。

 

編集者 医療法人フォレスト 長野フォレスト歯科 理事長 藤森 林